米国の超有名ヒップホップ・グループ「Black Eyed Peas(ブラック・アイド・ピーズ)」をご存知ですか?グループのことを良く知らない人も、2009年に発売され、Billboard Hot 100で12週連続1位を獲得した、「Boom Boom Pow(ブン・ブン・パウ)」や、その他の曲の一部はTVで使われているものもありますので、聞いたことがある!という人も多いかと思います。
普段は明るい感じの曲調が印象的な「Black Eyed Peas(ブラック・アイド・ピーズ)」ですが、最近2003年の自らのシングル「Where Is Love?」をリメイクした「#WHEREISLOVE」を発売し、キャンペーンを行っています。
元々2001年の9.11のテロ後に起こった出来事や、世界情勢を反映し作られた、2003年の「Where Is Love?」の中では、『国家は爆弾を落とし、子供達は化学兵器のガスで肺を満たす…戦争は続いているのに理由は闇の中(中略)いったい愛はどこにあるんだ?(中略)世界は一つ!』などと、様々な問題について願いを込めて訴えかけました。
十数年後の2016年となった今、台頭する過激イスラム主義のテログループや、フランス パリでのテロをはじめとしたテロ事件、米国で相次ぐ警官による黒人への発砲事件など、状況は良くなるどころか、悪くなっているように感じる人も多いかもしれません。
そんな状況を憂いて、暴力を止めることをアピールするため、自らのシングルをリメイクしたのが、今回の「#WHEREISLOVE」。そして今回も「愛は答え…しかし愛はどこだ?」と投げかけます。
今回のキャンペーンをはじめるにあたり、「この質問はまだ残っている。“愛はどこだ?”」との声明を発表した彼らのMVには、メアリー・J.ブライジ、クインシー・ジョーンズ、フレンチ・モンタナ、LL・クール・Jなどのミュージシャンや、俳優、女優など蒼々たるメンバーが参加。また様々な人種や宗教の人が登場します。
それだけではなく、バトンルージュで警官に射殺されたアルトン・スターリングさんの奥様など参加されるなど、様々な立場の人が参加、その他にも多くの有名人が今回のキャンペーンへの賛同を表明するなど、米国では盛り上がっている様子……。
しかし、米国だけが対象なのでは無く、愛はどこだ?と訴え、さらに、曲名に ft.World とし(※ フィーチャリング (featuring) :客演、参加)、世の中で起こっている様々な出来事は、他人事では無くこの世界中にいる人全員が、この問題への参加者だとしているように感じました。
今までは人種にしろ、宗教にしろ、違いばかりを追求する向きがありましたが、これからは共通点を探すことにスポットがあたる時代になっていけば良いのに……。と勝手に思ってしまいました。
現在発売されている「#WHERESTHELOVE」の北米での収益は、「Black Eyed Peas(ブラック・アイド・ピーズ)」のメンバーである、ウィル・アイ・アムが主宰する奨学金などを提供する非営利団体「i.am.angel Foundation」に送られるそうです。
YouTubeでMVが見られるので、気に入ったらぜひiTunesや、Apple Musicで購入してみて下さい。